用語解説
「人間的〈関係性〉」 【にんげんてきかんけいせい】
- 「とりわけ本書では、人間という存在にとっての〈関係性〉、すなわち「人間的〈関係性〉」を問題としている。そのためわれわれの関心となるのは、人間存在が何ものかとの間に特定の〈関係性〉を取り結ぶとき、そこにはいかなる意味が生じ、いかなる原理が出現するのか、ということになるだろう。」 (上巻 205)
「〈関係性〉の分析」(第三のアプローチ)から理解される〈関係性〉の構造について、特に人間存在の〈関係性〉について強調したもの。
本書では人間以外の生物存在が取り結ぶ〈関係性〉についてはそれほど論じないが、ここにはそれがきわめて人間的な〈関係性〉の形であるという含意が含まれている。「人間的〈環境〉」(第一のアプローチ)、「人間的〈生〉」(第二のアプローチ)と一揃いになる概念。